礼節を重んじる「小学」の教え
- 榎本塾
- 14 分前
- 読了時間: 2分
江戸時代の寺子屋では、師匠たちは若い子供たちに対して、「少学(しょうがく)」という教育を行いました。この「少学」は、身の回りの清掃や人との対応、立ち居振る舞いなどを通して、子供たちに礼節や品性を教えるものでした。親を愛し、年長者を敬うこと、また、子を尊び、友人に親しむことなど、これらの道徳的な価値観を身につけることが重視されました。
礼と智の結びつき
この「少学」の教育は、礼(身で覚える)と智(文字で学ぶこと)を一体となって教えるものでした。文字や学問だけでなく、実践を通じて身につけることで、子供たちの心に根付くようになっていました。身体を通じた行動や所作は、言葉以上に強く心に響き、人としての品性や礼儀作法を形成する上で欠かせない要素でした。
形と心:礼節の重要性
江戸時代の教育では、形としての躾(しつけ)が重視されました。これは、日本独自の礼節や礼儀作法である「所作」と心が一体となって教えられました身だしなみや挨拶、言葉遣いなどの外面的な作法だけでなく、その背後にある心の持ち方や態度も同様に重要視されました。このような教育の中で育まれた礼節や品性は、日本の美意識である「粋」の教えとも深く結びついていたのでしょう。
「粋」の教えの芽生え
「少学」の教育が広まる中で、江戸時代の美意識である「粋」の教えが芽生えてきたと考えられます。礼節を重んじ、心の美を追求する教育は、「粋」の精神と共通する部分があります。身だしなみや所作においても、粋な美意識が求められ、これが日本の文化や芸術の発展に繋がっていったのです。
江戸時代の「少学」の教育は、礼節や品性の重要性を子供たちに伝えると同時に、「粋」の美意識を育む土壌を作り上げました。これは日本の文化や社会における重要な遺産であり、現代においてもその影響は色濃く残っています。身につけた礼節と品性は、個々の人間だけでなく、社会全体の調和と美しさを形成する上で欠かせないものであり、これらの価値観は現代においても尊重されています。例えば、現在小学生・中学生・高校生なら入試面接、大学生なら就職活動面接において礼節はよく見られる所作だと言えると思います。榎本塾では小学生であっても、高校生であっても学びの上でこの礼節を非常に大切な1つの教えとして指導しています。
宮崎市 小学生~高校生の学習塾榎本塾 塾長 榎本 圧夫




コメント